熊本県心臓リハビリテーション推進事業

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Cardiac Rehabilitation 患者さまへ

心臓リハビリを受けやすい体制を整える

熊本県心臓リハビリテーション(心臓リハビリ)は心臓や血管の病気をもつ患者さんに対して、寿命を伸ばしたり生活の質を上げたりすることが確認されている治療法の一つです。

対象となる患者さんは狭心症、心筋梗塞、末梢動脈疾患、大血管疾患、心不全、心臓手術後と多くの心臓や血管の病気を含みます。心臓の働きが落ちている患者さんはもちろんですが、比較的お元気で狭心症などの持病があって比較的元気な方でも心臓リハビリの効果が確認されています。心不全や狭心症、心臓や血管の手術で入院し退院した後は外来での心臓リハビリを続けることが薦められますが、日本ではそれらの患者さんの7%にのみしか外来での心臓リハビリ参加が行われておりません。
ちなみに熊本県内の聞き取り調査では5%未満と試算されています。

この事業では心臓リハビリの必要性や実際に治療を受ける、受けてもらう手順について多くの市民の方々、医療従事者に知ってもらい、実際に心臓リハビリへ参加できる体制を整えることで熊本県における心臓病や血管病に対する医療の質を上げていきたいと考えております。
まずは県内の外来での心臓リハビリ参加率12%を目標に掲げ、国内トップレベルの外来での心臓リハビリ参加率を目指します。
最終的には県内のすべての心臓リハビリの効果が望める患者様へ、十分な心臓リハビリへ参加する機会を提供できるシステム構築を目標としています。
この熊本県心臓リハビリテーション推進事業では、県全域の施設、熊本大学、熊本県 脳卒中・心臓病等総合支援センターで連携し、人材育成や心臓リハビリが受けられる施設の増加、病院間やスタッフ間での連携強化を通じて県内全域の患者様が心臓リハビリを受けやすい体制を整えていきます。

外来心臓リハビリ施設の制限・連携が不十分

心臓リハビリ専門スタッフの不足

心臓リハビリの必要性について啓蒙不十分

  • 共有クリニカルパスレジストリの作成
  • 心臓リハビリが可能な施設の情報共有
  • 心臓リハビリマップ作製
  • 県内の心臓リハビリ指導士の育成
  • 勉強会の開催
  • 情報共有網の作成
  • 病院での情報提供に活用できる資料作成
  • 市民向けの心臓リハビリについての講演

初期目標/2〜3年

外来心臓リハビリ導入率を日本トップへ
導入率:「現在5%未満」→「12%」へ

中期目標/5年

外来心臓リハビリ導入率30%へ
(欧米など心臓リハビリ先進国並)

長期目標/10年

全ての心臓リハビリが必要な患者様へ
心臓リハビリが受けられる機会を提供

熊本県での最適な循環器診療の提供へ

全国の心臓リハビリ推進事業モデルケースを目指す

熊本県心臓リハビリテーション推進事業への
ご寄附のお礼

熊本県心臓リハビリテーション推進事業におけるクラウドファンディングが、2024年1月31日を以て終了となりました。第一目標であった600万円をはるかに上回る、1400万円というご寄付をいただきました。ご支援いただきましたすべての皆様に感謝申し上げます。本当に、ありがとうございました。
本事業としては、クラウドファンディングの達成で終わりではなく、ここからが始まりです。皆様から頂いた志を胸に、熊本県下における心臓リハビリテーションの更なる普及を目指して、各医療機関様と連携を強化しながら事業を推進してまいります。今後とも、私たちの挑戦を見守り、また時にはご指導ご鞭撻いただけますようお願い申し上げます。

詳しくはこちら

熊本県心臓リハビリテーション推進検討会

熊本県のみなさんが
健康で楽しく生活
できる未来を

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About患者さまへ

心臓病の患者様が、体力を回復し日常生活への自信を取り戻し、快適な社会生活に復帰するとともに、
再入院予防、心臓病の原因となる生活習慣病の進行予防を目指しておこなう総合的プログラムのことです。

プログラムの主な内容

運動療法
主に有酸素運動や筋力トレーニング
生活指導
ご病気の理解、体調・食事・お薬などの管理を覚える、禁煙
カウンセリング
心の問題  :気持ちが落ち込む、不安等へのサポート
生活上の問題:復職にむけて、社会福祉制度のご紹介

特に心臓のご病気や手術後は、 再発への不安により体を動かすことをためらってしまいます。
しかし、近年の研究にて適切な運動を行うことで病気の再発予防・長生き効果がある事がわかっています。

目的

構成要素

そのため、専門家な資格を持つ様々な職種(医師、理学療法士、看護師、薬剤師、臨床心理士、作業療法士、健康運動指導士など)とともに、
日常生活復帰にむけてちょうどよい運動の方法や生活の工夫を学んでいく必要があります。

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Diseases Indicated For Use患者さまへ

保険診療上にて心臓リハビリが可能な疾病

  • 急性心筋梗塞、狭心症
  • 心臓病術後
  • 心不全
  • 大血管疾患(大動脈瘤、大動脈解離、大血管術後など)
  • 末梢動脈疾患(血行不良が原因となり、じっとしていても足に痛みや潰瘍がある、痛みで歩行が制限されている方)
  • 経カテーテル大動脈弁置換術後(TAVI)

2022年より回復期リハビリ病院でも心臓リハビリが可能となりました。

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Activity患者さまへ

現在、熊本のみならず全国の心臓リハビリにおける一番の課題は、
心臓のご病気にて入院した後に心臓リハビリができる病院が少ない、心臓リハビリを十分に指導できる人員が不足している事です。
そこで、当事業では以下の活動を行っています。

  • 01

    熊本県内で心臓リハビリが指導できるスタッフ増やす!

    心臓リハビリの指導には高度は循環器疾患に関する知識が必要になります。
    この人員を確保するために定期的な勉強会の開催、資格取得を推進していきます。

    具体的には “心臓リハビリテーション指導士” の人数を2023年現在の160人から2028年には250人まで増やすことを目指しています。

  • 02

    心臓リハビリの重要性を広く知っていただく!

    皆様にも心臓リハビリについてをより広く知っていただくために、
    どなたでも参加できる市民向けの公開講座やポスターなどを通じて積極的に心臓リハビリの重要性を広報していきます。

  • 03

    心臓リハビリ施設のご紹介!

    当ホームページにて、どこで心臓リハビリができるのかをわかりやすくマップにしています。

    ※心臓リハビリマップ準備中。

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Cardiac Rehabilitation 医療者の方へ

人材育成・施設増加・連携強化

熊本県心臓リハビリテーション(心臓リハビリ)は循環器疾患の患者さんに対して、予後改善のためにガイドラインで推奨されている治療です。対象となる患者さんは狭心症、心筋梗塞、末梢動脈疾患、大血管疾患、心不全、心臓手術後とほとんどの循環器疾患を含みます。
そのため、主に心臓リハビリの対応となっている心機能の低下した心不全患者さんはもちろん、若くて元気な狭心症患者さんも予後改善のために心臓リハビリが強く推奨されています。
それにも関わらず、日本での外来心臓リハビリ導入率は7%台と低値です。
熊本県内の聞き取り調査では対象患者における外来心臓リハビリ実施率は5%未満と試算されています。

本事業では心臓リハビリの普及を通じて熊本県における循環器診療の質を向上させ、患者様の生命予後と健康寿命の改善を図ることを目標としております。まずは具体的な数値目標として県内の外来心リハ参加率12%を掲げ、国内トップレベルの参加率を目指します。
最終的には県内のすべての心臓リハビリ適応の患者様へ、十分な心臓リハビリの機会を提供できるシステム構築を目標としています。
この熊本県心臓リハビリ推進事業では、県全域の施設、熊本大学、熊本県 脳卒中・心臓病等総合支援センターで連携し、県内の人材育成、心臓リハビリ認定施設増加、施設間連携強化、多職種連携強化を行っていきます。

外来心臓リハビリ施設の制限・連携が不十分

心臓リハビリ専門スタッフの不足

心臓リハビリの必要性について啓蒙不十分

  • 共有クリニカルパスレジストリの作成
  • 心臓リハビリが可能な施設の情報共有
  • 心臓リハビリマップ作製
  • 県内の心臓リハビリ指導士の育成
  • 勉強会の開催
  • 情報共有網の作成
  • 病院での情報提供に活用できる資料作成
  • 市民向けの心臓リハビリについての講演

初期目標/2〜3年

外来心臓リハビリ導入率を日本トップへ
導入率:「現在5%未満」→「12%」へ

中期目標/5年

外来心臓リハビリ導入率30%へ
(欧米など心臓リハビリ先進国並)

長期目標/10年

全ての心臓リハビリが必要な患者様へ
心臓リハビリが受けられる機会を提供

熊本県での最適な循環器診療の提供へ

全国の心臓リハビリ推進事業モデルケースを目指す

熊本県心臓リハビリテーション推進事業への
ご寄附のお礼

熊本県心臓リハビリテーション推進事業におけるクラウドファンディングが、2024年1月31日を以て終了となりました。第一目標であった600万円をはるかに上回る、1400万円というご寄付をいただきました。ご支援いただきましたすべての皆様に感謝申し上げます。本当に、ありがとうございました。
本事業としては、クラウドファンディングの達成で終わりではなく、ここからが始まりです。皆様から頂いた志を胸に、熊本県下における心臓リハビリテーションの更なる普及を目指して、各医療機関様と連携を強化しながら事業を推進してまいります。今後とも、私たちの挑戦を見守り、また時にはご指導ご鞭撻いただけますようお願い申し上げます。

詳しくはこちら

熊本県心臓リハビリテーション推進検討会

熊本県のみなさんが
健康で楽しく生活
できる未来を

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About医療者の方へ

心臓リハビリとは、心臓病の患者様が、体力を回復し日常生活への自信を取り戻し、
快適な社会生活に復帰するとともに、再入院予防、心臓病の再発を予防し予後を改善する治療です。
日本や各国の診療ガイドラインで、多くの心臓病の患者に推奨されています。
運動療法を含む疾病管理プログラムであり、多職種でおこなう総合的プログラムのことです。

プログラムの主な内容

運動療法
有酸素運動や筋力トレーニング、日常生活動作指導
生活指導
病態の理解、栄養、服薬、禁煙等の指導
カウンセリング
心理面:うつ・不安等へのサポート、認知機能の評価
社会面:復職支援、社会福祉資源のご紹介

心臓リハビリの効果

心筋梗塞や狭心症、心不全などの循環器疾患の患者様の再発や再入院を予防し、また運動耐容能や筋力、生活の質を改善するといわれております。
その他にも、抑うつやフレイル予防、健康寿命の延伸にも効果があるとされており、健康で長生きするために重要な治療であることは、医学的な根拠からも明らかで、日本循環器学会診療ガイドラインでも最も強く推奨されています。

目的

構成要素

これからの心臓リハビリの必要性

「超高齢社会」 の到来にともない老化に関連した疾患の増加は不可避であり、循環器分野においては、あらゆる心血管病が進行した先にある心不全がそれに該当します。
今後、高齢者の心不全患者の大幅に増加にともない医療現場の混乱・医療費増大が予想されています。

心不全パンデミック 」が提唱されています

(Shimokawa, H., Miura, M., Nochioka, K. and Sakata, Y.,Heart failure as a general pandemic in Asia. Eur J Heart Fail, (2015) 17: 884-892. )

これらを踏まえ心不全を始めとする循環器疾患への対策は必要不可欠であり、その中でも有効な治療法である「心臓リハビリ」の普及は必要不可欠であると考えられます。

熊本県内の心臓リハビリの現状

令和5年5月に県内51施設にご協力いただき「 熊本県心臓リハビリ実態アンケート調査 」を行いました。
その結果、入院中の心臓リハビリ導入率は約50%にとどまり、最も生命予後改善効果が望まれる退の心臓リハビリの普及率に至っては5にも満たない可能性があることが明らかとなりました。

その他にも心臓リハビリ指導士・心臓リハビリ実施施設の不足、評価方法が統一できていない、心肺運動負荷試験(CPX)が実施できていない、病院間の連携不足など様々な問題があることが明らかとなりました。熊本県においても心臓リハビリの普及、体制を確立していく事が喫緊の課題です。
我々、熊本県心リハ推進事業はこれらの問題を改善すべく活動をおこなっております。
(【活動内容】については、下記のお知らせページに詳細を記載しています。参照ください。)

お知らせ一覧を見る
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Diseases Indicated For Use医療者の方へ

心臓リハビリの算定が可能な疾患

  • 急性心筋梗塞、狭心症
  • 心臓病術後
  • 慢性心不全患者 以下のいずれかを満たす場合
    (LVEF40%以下、BNP:80pg/mLまたはNT-proBNP:400pg/mL以上、peakVO2が基準値の80%以下)
  • 大血管疾患(大動脈瘤、大動脈解離、大血管術後など)
  • 末梢動脈疾患(間欠性跛行を呈する状態)
  • 経カテーテル大動脈弁置換術後(TAVI)

2022年より回復期リハビリテーション病院でも心臓リハビリの算定が可能になりました。
ただし、 対象は「急性性心筋梗塞、狭心症の発作若しくはその他急性発症した心大血管疾患の発症後又は手術後の状態」(2023年11月現在)

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Activity医療者の方へ

熊本県内に日本で初めてとなる心臓リハビリに特化した講座が新設されました!
当講座が中心となり熊本県の循環器医療の質を向上し、皆様に良質な医療を提供していくため、
「 熊本県心臓リハビリテーション推進事業 」を開始しております。

熊本県心臓リハビリテーション推進事業

代表
辻田 賢一(熊本大学 循環器内科)
顧問
松山 公三郎(くまもと成城病院)
事務局
松澤 泰志(熊本大学病院循環器内科 心臓リハビリテーション寄附講座)
運営支援
熊本県脳卒中心臓病等総合支援センター、熊本県医療政策課・健康づくり推進課

熊本県内の50を超える病院がこの事業に参画し、32病院の医療スタッフが世話人を務め、
有志29人のワーキンググループで事業を開始しましたが、現在さらに36人へ拡大し活動を推し進めています。

現在進行中の活動内容

  • 01

    心臓リハビリクリニカルパスの作成

    病院間・クリニック間の円滑な連携にむけてパスを作成中です。
    また、急性期より、回復期・外来期の心リハ継続にむけた説明システムの構築をします。

  • 02

    心臓リハビリレジストリーの作成

    現状把握と今後の改善を目指すために全県下でのレジストリー構築を目指しています。

  • 03

    心臓リハビリが可能な施設のマップ作製

    県内でどの病院、クリニックで心リハが可能かマップ作製にて視覚的にわかりやすくしていきます!

    ※心臓リハビリマップ準備中。

  • 04

    心臓リハビリ指導士取得促進

    具体的な内容は、以下の通りです。

    • 自施設だけでは資格取得が困難な方へレポート作成サポート
    • 勉強会開催
    • 試験受験者に対する資金援助
  • 05

    心臓リハビリのコミュニティー作り

    心臓リハビリに携わるスタッフの公式LINEアカウントを作製いたしました。
    勉強会のご連絡、心臓リハビリ指導士資格取得のためのお得な情報など定期的に配信します。
    よろしければ以下よりご参加ください。

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