心臓リハビリとは
About心臓リハビリとは
心臓リハビリとは、心臓病の患者様が、体力を回復し日常生活への自信を取り戻し、
快適な社会生活に復帰するとともに、再入院予防、心臓病の再発を予防し予後を改善する治療です。
日本や各国の診療ガイドラインで、多くの心臓病の患者に推奨されています。
運動療法を含む疾病管理プログラムであり、多職種でおこなう総合的プログラムのことです。
プログラムの主な内容
- 運動療法
- 有酸素運動や筋力トレーニング、日常生活動作指導
- 生活指導
- 病態の理解、栄養、服薬、禁煙等の指導
- カウンセリング
- 心理面:うつ・不安等へのサポート、認知機能の評価
社会面:復職支援、社会福祉資源のご紹介
心臓リハビリの効果
心筋梗塞や狭心症、心不全などの循環器疾患の患者様の再発や再入院を予防し、また運動耐容能や筋力、生活の質を改善するといわれております。
その他にも、抑うつやフレイル予防、健康寿命の延伸にも効果があるとされており、健康で長生きするために重要な治療であることは、医学的な根拠からも明らかで、日本循環器学会診療ガイドラインでも最も強く推奨されています。
目的
構成要素
これからの心臓リハビリの必要性
「超高齢社会」 の到来にともない老化に関連した疾患の増加は不可避であり、循環器分野においては、あらゆる心血管病が進行した先にある心不全がそれに該当します。
今後、高齢者の心不全患者の大幅に増加にともない医療現場の混乱・医療費増大が予想されています。
「 心不全パンデミック 」が提唱されています
(Shimokawa, H., Miura, M., Nochioka, K. and Sakata, Y.,Heart failure as a general pandemic in Asia. Eur J Heart Fail, (2015) 17: 884-892. )
これらを踏まえ心不全を始めとする循環器疾患への対策は必要不可欠であり、その中でも有効な治療法である「心臓リハビリ」の普及は必要不可欠であると考えられます。
熊本県内の心臓リハビリの現状
令和5年5月に県内51施設にご協力いただき「 熊本県心臓リハビリ実態アンケート調査 」を行いました。
その結果、入院中の心臓リハビリ導入率は約50%にとどまり、最も生命予後改善効果が望まれる回復期(退院後)の心臓リハビリの普及率に至っては5%にも満たない可能性があることが明らかとなりました。
その他にも心臓リハビリ指導士・心臓リハビリ実施施設の不足、評価方法が統一できていない、心肺運動負荷試験(CPX)が実施できていない、病院間の連携不足など様々な問題があることが明らかとなりました。熊本県においても心臓リハビリの普及、体制を確立していく事が喫緊の課題です。
我々、熊本県心リハ推進事業はこれらの問題を改善すべく活動をおこなっております。
(【活動内容】については、下記のお知らせページに詳細を記載しています。参照ください。)